「禁煙の離脱症状は気持ちいいものなのかな」とお悩みではありませんか。
いきなり喫煙をやめてしまったら、どんな離脱症状が起きるのか気になりますよね。
そこで今回は、タバコを禁煙したときに起きる禁断症状の特徴や症状を和らげるための方法を詳しく解説します。
記事を読めば禁断症状について理解でき、禁煙を考えている人も無理せずに禁煙を始められます。
禁煙の離脱症状とは
禁煙における離脱症状とは、タバコを今まで常に吸ってきた人が、いきなりタバコを吸うのをやめたり、減量させた場合に表れる不快の症状です。
例えば、具体的には怒りっぽくなったり、物事に手付かずになったりといった症状が表れます。
禁煙後数日間は、心拍が1分間あたり5〜12回程度減少し、1年経過した時点で体重が2〜3kg増加する事があります。
離脱症状の主な原因は、タバコに含まれているニコチンが体内からなくなる事です。
離脱症状には個人差がありますが、このように不快な症状が表れるため、禁煙を考えている方は少しハードルが高いように感じてしまう可能性が考えられます。
禁煙によって起きる離脱症状5選!
禁煙することによって表れる離脱症状には具体的にどのようなものがあるのか5つ解説していきます。
タバコが吸いたくなる
離脱症状のうち最もよく見られるのが「タバコが吸いたい」という欲求です。
禁煙開始直後から数日間は、上記のような欲求が一日に数回出現する可能性があります。ただし、厚生労働省によると下記のような事が書かれています。
「たばこを吸いたい気持ちは1日中ずっと続くわけではありません。長く続いても3分〜5分です。」
つまり、長時間しのぐのではなく、ピンポイントで3分程度対処できる方法を考えましょう。
タバコが吸いたくなる時にタバコを吸うこと以外でできる3〜5分程度の行動などです。
具体的には、顔を洗うようにすることや、ガムを噛むようにするなどで構いません。
一時的に気が紛れて、自分の気に入ったルーティンを見つけるようにしましょう。
眠気が生じることがある
禁煙開始直後は、突然の眠気に襲われる可能性があります。
他の症状と同じで今までは喫煙で摂取したニコチンにより覚醒作用がありましたが、禁煙することで濃度が薄まり、眠気が生じてしまいます。
そのため、車を運転する予定がある人などは症状が表れた場合は、落ち着くまで運転を控えるようにしましょう。
イライラすることがある
禁煙開始直後は、イライラすることもあります。
喫煙者の方は経験があるかもしれませんが、何か悪い事が起きた場合にイライラしてしまっている時、喫煙により症状を抑えていたかもしれません。
そのため禁煙を始める事によりタバコが吸えないフラストレーションがたまり、イライラしてしまうのです。
しかし、厚生労働省によると「喫煙者が喫煙のメリットとして感じるストレス軽減効果は、あくまでニコチン切れによる離脱症状の緩和にすぎず、むしろ禁煙によって離脱症状から解放され、ストレスが低下して精神的健康度も改善することがわかっています。」と述べられています。
厚生労働省より引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-06-005.html
つまり、禁煙し始めて間もないころは、イライラしてストレスに感じる可能性がありますが、成功により緩和が可能です。
頭痛が生じることがある
禁煙していると、生活の中で頭痛が生じることもあります。
いきなり頭が痛くなると「風邪をひいてしまったのではないか」と勘違いしてしまう方もいるでしょう。
しかし、禁煙が原因のため病気の心配はありません。
ただあまりにひどい場合は仕事や勉強がはかどらないため、頭痛薬を服用するなどして対処すると良いでしょう。
倦怠感が生じることがある
倦怠感を感じてしまうことも離脱症状の一つです。
これは、眠気の作用と同様に禁煙によって体内に存在していたニコチンの濃度が徐々に薄れていき倦怠感が表れるようになります。
車の運転がある場合は、落ち着くまで運転を控える、そして症状がひどい場合には薬を服用して症状を和らげるようにしましょう。
禁煙の離脱症状を和らげる方法4選!
禁煙による離脱症状が思いのほか、多くて実際に禁煙できるか不安に感じている方もいると思います。
そこで、次に禁煙の離脱症状を和らげるための方法を4つ紹介します。
ニコチンやタールの入っていない電子タバコを使う
離脱症状を緩和させる一つの方法としてニコチンやタールの入っていない電子タバコを使用する事が挙げられます。
例えばビタミンたばこや、CBD電子タバコなどがあります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
ビタミンタバコ
ビタミンタバコとは、天然成分やビタミンを含む水蒸気を吸うタイプの電子タバコです。
ニコチンやタールが含まれていない他、フレーバーが豊富にあり様々な味を楽しむことが可能です。
禁煙を始めると、タバコを吸っていた影響で口寂しさを感じたり、タバコを吸っていた時間が無くなることで、手持ち無沙汰になってしまったりと別の要素でストレスを感じる方もいます。
そこで、ビタミンタバコを摂取する事により本当にタバコを吸っているような感覚を味わえます。
禁煙に自信がない方もビタミンタバコを使用して気を紛らわしましょう。
CBD電子タバコ
禁煙の際にはCBDを含む電子タバコを摂取することも効果的です。
CBDはエンド・カンナビノイド・システム(ECS)を補助してくれます。
このエンドカンナビノイドシステムは、人間が本来持っている恒常性(ホメオスタシス)を保つために使われている脳のネットワークシステムです。
恒常性・・・環境的要因に関わらず生理機能が一定に保たれること
また、禁煙に自信がない方でもタバコを吸っているような満足感を味わえるほか、身体調節機能をサポートしてくれるのでおすすめです。
場面ごとに別の対策を取る
場面ごとに別の対策を取るようにすれば、禁煙を効果的に行う事が可能です。
例えば、眠気が強い場合はカフェインを摂る、適度な運動をするなどが挙げられます。
また、頭痛がする場合は、頭痛薬を服用する、水分をこまめにとるなどしましょう。
他にも、吸いたいときは顔を洗う、深呼吸するというように行動を置き換えるのも良いでしょう。
様々な行動で、離脱症状を緩和させ禁煙の不安を解消しましょう。
環境を変える
禁煙の離脱症状を和らげるには、環境を変えてみるのも良いです。
禁煙前の環境が、禁煙後に「吸いたい」という欲求を増大させている可能性があります。
例えば、喫煙者が集まるような場所に行ったり、喫煙者と長く過ごすと自然とタバコを目にする機会も多く、吸っている人が隣にいる状態で吸うのを我慢しなければならないでしょう。
つまり、視覚的にもタバコが目に入る回数を減らし、吸いたいという欲求を増やさないようにすることで離脱症状の緩和ができるでしょう。
禁煙外来に相談してみる
禁煙の離脱症状を和らげるには、禁煙外来に相談するのも一つです。
禁煙外来とは、タバコを辞めたい人向けに設けられた専門の外来の事を指します。
禁煙外来では、貼り薬や飲み薬を活用して効率的に医師にアドバイスをもらいながら禁煙に取り組むことができます。
自分のみでは禁煙を成功させられる自信がないという方は、ぜひ禁煙外来への相談を検討してもよいでしょう。
禁煙期間別の離脱症状
禁煙期間別で症状はどのように変わっていくのか、禁煙期間別の離脱症状について解説します。
禁煙開始直後の体の状態
禁煙開始直後の体は喫煙によって起きた変化を元通りにするために働き始めます。
具体的には、血圧や脈拍が正常化します。
ニコチンやタールなどの有害物質がもたらした健康被害へのリカバリーが始まっています。
禁煙開始12時間経過後の体の状態
禁煙開始から12時間経過後は、血液中の一酸化炭素が正常になりはじめます。
つまり血液中の高かった一酸化炭素濃度が低下し始めることで、運動能力が元に戻り始めます。
ただし、離脱症状が増加し、「どうしても吸いたい」という気持ちが強くなってきます。
禁煙開始24時間経過後の体の状態
禁煙開始してから24時間が経過すると、タバコの作用によって増加していた血液内の一酸化炭素が通常の値に戻ります。
また、肺の浄化作用が始まり血圧が正常になることで、心臓発作のリスクも低減します。
しかし、1日経過あたりから離脱症状が顕著に表れ始め、苦しむ人が多いようです。
禁煙開始2日後の体の状態
タバコの作用により、機能不全だった嗅覚や味覚、胃の働きが元通りになってきます。
これらの機能が復活することで、食べ物が美味しいと感じるようになります。
ただし、禁煙後に食べ過ぎにより体重が増加してしまう可能性があるため、注意が必要です。
禁煙開始3日後の体の状態
禁煙開始3日後には、肺活量や気管支の機能不全が回復していきます。
タバコを吸っている間は、走るとすぐに息切れしてしまうなどの機能不全が起きる場合が多いです。
しかし、今まで体がうまく動かないと感じていた人も、禁煙後に運動してみると運動機能の回復を実感することができます。
禁煙開始1週間後の体の状態
禁煙開始1週間後には離脱症状が緩和され始めています。
また、ニコチンによって質の落ちていた睡眠が改善される傾向にあります。
その理由として、アセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質の機能が正常に動き始めるからです。
ニコチンに神経伝達物質の調節を委ねてしまわないように、油断せずに禁煙を意識しましょう。
禁煙開始2週間後の体の状態
禁煙開始2週間後には、循環機能が回復して、心臓や血管が元通りになります。
また、喫煙によって荒れていた肌も綺麗になっていきます。
特に喫煙はビタミンCを消費してしまうので、禁煙することによって体内の酸化還元反応がスムーズに行われるようになるでしょう。
禁煙開始1か月以降の体の状態
禁煙開始後1か月程度経過すれば、離脱症状がかなり緩和されて、体は正常に戻るでしょう。
また、風邪やインフルエンザ、心筋梗塞や、胃潰瘍などの重大な病気にかかるリスクも低減されます。
喫煙期間にもよりますが、5年後には脳卒中のリスクが非喫煙者と同じレベルになったり、10年後には肺がんのリスクが喫煙者の半分になったりします。
禁煙をしっかり続けていくことで、病気にかかるリスクが減るなど様々な効果が表れるでしょう。
禁煙の離脱症状は気持ちいい?離脱症状やその和らげ方や期間について徹底解説!|よくある質問
最後に禁煙の離脱症状でよくある質問について回答していきます。
禁煙の効果はすごいですか?
禁煙は成功することにより健康上のメリットが多数存在します。
早く効果が表れるものの中には20分程度で心拍数と血圧が低下するなど健康上好ましい変化が出現するようです。
がんについては、禁煙してから10年経過した後、肺がんのリスクが喫煙者と比較して1/2の程度に下がります。
また、口腔がんや咽喉頭がんなど様々ながんのリスクを下げることも可能です。
そのため、禁煙による効果は絶大であると言えます。
禁煙で一番辛いのは何日目ですか?
厚生労働省によると、「禁煙開始後2〜3日をピークに禁煙の離脱症状(禁断症状)が現れます。」そうです。
参考記事:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-06-002.html
つまり、一番辛い2、3日目あたりをうまく乗り越えるのがコツかもしれません。
もちろんその後も離脱症状は続きますが、個人差があります。
ただ、ずっと続くわけではなく10〜14日ごろまで続けば徐々に緩和されていくでしょう。
初期段階での離脱症状が怖いという方は、CBD電子タバコや環境や行動を変えることで、緩和する方法を試してみるようにしましょう。
禁煙の離脱症状を楽しむ方法はありますか?
結論からいうと禁煙の離脱症状を楽しむ方法はありません。
しかし、禁煙をしていく上では離脱症状は避けられないものであるため、どのようにして乗り切るかが禁煙成功のカギとなります。
つまり、症状の場面別に適切な対策を行う、環境を変えてみるなど禁煙を成功させるための努力が必要不可欠です。
禁煙の離脱症状は気持ちいい?離脱症状やその和らげ方や期間について徹底解説!|まとめ
禁煙の離脱症状は、気持ちいいものではなく、むしろ禁煙を始める方にとって大きな壁となる存在です。
禁煙を初めて間もないころは、「吸いたい」などの欲求や頭痛、眠気など様々な症状が強く表れてきます。
そのため、この段階で挫折してしまう可能性が高いです。
禁煙を成功させるためには、表れた症状に対する対策や環境を変える、CBD電子タバコを使用するなどが効果的です。
禁煙によって得られる健康上のメリットは絶大です。
そのため、離脱症状をどのようにして乗り切るかを自身で考え、適切な対策を取ることにより成功率が向上します。